2chの情報流出にあたって、●とモリタポとbe2ちゃんねるの違い
2ちゃんねるビューアでの情報流出が起こったようです。情報流出について、同業なので他人事ではありません。
そういったなか、前職で従事していたモリタポサービスについても情報流出があるのではないか、という疑いがあるようです。2013/08/27時点ではモリタポについて情報流出はしていないのですが、2ちゃんねる関連サービスがごっちゃとなり、モリタポについても情報流出があったと誤解されている方も多いようです。
そこで、●とモリタポとbe2ちゃんねると部屋とYシャツと私と酒と泪と男と女と愛しさと切なさと心強さとの違いを説明したいと考えます。
2ちゃんねるビューアとは
2ちゃんねるビューアは、2ちゃんねるの過去ログがいつでも何度でも閲覧できる年間3,600円のサービスです。通称「●」。自らのリモートホストがアクセス規制されていても書き込みができるなど、他にもさまざまなメリットがあります。N.T.Technologyが運営しています。
2ちゃんねるビューアという名前で誤解を招きやすいのですが、閲覧するシステムそのものというより、閲覧するための権限といったほうが正確です。WindowsやMacやiPhoneやAndroidのアプリケーションとして提供されている2ちゃんねるブラウザアプリケーションに●のIDとパスワードを登録して使います。
モリタポとは
さて、2ちゃんねるには他にも過去ログを閲覧できるようになる手段があります。モリタポというポイントです。
モリタポは、2ちゃんねる検索というサービスのために作られたマイクロペイメントの仕組みです。未来検索ブラジルによって運営されています。検索のためのポイントだから、森田健作でモリタポです。匿名性の高い決済サービスを目指して、フリーメールアドレス&銀行振込での利用が可能です。
2ちゃんねる検索では、スレッドタイトル以外の検索については、検索の際にモリタポが必要です。また、2ちゃんねる検索経由で、モリタポを使って任意の過去ログを閲覧することができます。過去ログを閲覧するたびに、50モリタポが必要とされます。
モリタポは、2ちゃんねる検索以外にも使われています。アンケートサービスであるコッソリアンケートやオンラインゲームサービスであるモゲラなどです。ニコニコ動画のプレミアム会員にもなれます。モリタポを使ったサービスで代表的なのは、p2.2ch.netでしょう。
p2とp2.2ch.netとは
p2とは、PHPというプログラミング言語で書かれた、Webブラウザ版の2ちゃんねる閲覧システムです。通常の2ちゃんねる閲覧システムは、アプリケーションとして提供されますが、p2はWebブラウザ経由で機能を提供します。p2経由で、2ちゃんねるのスレッドを快適に読み書きすることができます。
p2に●のアカウントを登録すれば、過去ログの閲覧など、●が提供する機能の恩恵を受けることができます。p2を利用するためには、PHPが動作する環境を自ら用意しなければいけません。面倒ですね。
というわけで、p2の動作環境を提供するのが、p2.2ch.netです。未来検索ブラジルによって運営されています。p2.2ch.netは、モリタポアカウントさえあれば利用することができます。
さて、p2そのものにはないが、p2.2ch.netには備わっている機能があります。モリタポを使った過去ログ取得機能です。2chの過去ログを、50モリタポでp2.2ch.net上に取り込むことができます。●と似ていますね。過去ログを取得する機能なので、いったん取り込んだ過去ログはp2.2ch.net上で追加の支払をすることなく閲覧できます。
逆に、p2.2ch.netには制約があります。それは、5000モリタポを払わないと書き込みが出来ないという制約です。5000モリタポを払うと、1年間書き込みが有効化されます。p2.2ch.netから書き込んだレスのIDは、末尾がPとなっているのですぐに分かります。
このように、p2.2ch.netではモリタポを使った2ちゃんねる関連のサービスを行っています。逆に、p2では使うことができた●のアカウントは、p2.2ch.netでは使うことができません。
2ちゃんねるの書き込み規制について、通常はリモートホストごとに規制がなされますが、p2.2ch.net経由の場合、p2のユーザごとの規制がなされます。よって、p2.2ch.netを使って荒らしを行うユーザがいても、巻き添えを食らうことは基本的にありません。そのような恩恵を受けるために、5000モリタポが必要というわけです。これも、●と似ています。
というわけで、2ちゃんねるにおいてモリタポと●によって得られる便益が似ているので、両者は混同されがちです。ですが、運営主体が異なり、サーバのホスティング場所やアーキテクチャなども全く異なっています。
be2ちゃんねるとchモリタポ(チャンモリ)とは
さて、2ちゃんねるにはchモリタポという通貨があります。通称チャンモリ。これは、モリタポではありません。Be2ちゃんねるという掲示板群で使うbeアカウントにひも付いたポイントです。
be2ちゃんねるは、アカウントにひも付いてはいるが匿名であるという、Twitterと同レベルの匿名性を持った掲示板サービス群です。2ちゃんねるよりは匿名性が緩和されているわけです。そこで用いられるポイントが、チャンモリ。昔は、2ch証券取引所という、掲示板を銘柄に見立ててチャンモリを使って売買するゲームサービスなども行われていました。
beアカウントとモリタポアカウントは異なり、個別のID/パスワードを持っています。ただし、モリタポでチャンモリを買うことができます。まぎらわしさ満点ですね。
まとめ
- 2ちゃんねるビューアとbe2chとモリタポは3つともアカウントが違う
- モリタポとchモリタポは違う
- んでも、こんな違い一般の利用者側からしてみれば分かるかい!という状態
- 2ちゃんねるビューアで使っていたメールアドレス・パスワードと同じメールアドレス・パスワードを用いた別サービスがあれば、速やかにパスワード変更などの処置が必要
- 俺とお前と大五郎